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Smart Life Projectイベント

2019年6月11日

「スマート・ライフ・プロジェクト2019」第一弾
世界禁煙デー記念イベント開催報告

2019年5月31日(金)、今年度の「世界禁煙デー記念イベント」(主催:厚生労働省)が丸ビルホール(東京都千代田区)で行われました。昨年の健康増進法の改正により、学校、病院等及び行政機関の庁舎が施設内禁煙となる7月1日を前に受動喫煙の取り組みの高まりを受け、昨年以上に大きな注目を集めました。

イベントでは、禁煙・受動喫煙防止を推進する企業を招いたトークセッションや、お笑いコンビ「バイきんぐ」の小峠英二氏による禁煙祈願パフォーマンスなどを通して、禁煙と受動喫煙対策強化の重要性を広く訴えました。

左から、谷真氏(株式会社すかいらーくホールディングス 代表取締役会長兼社長)、小峠英二氏(お笑いコンビ「バイきんぐ」)、根元匠氏(厚生労働大臣)、山田邦雄氏(ロート製薬株式会社 代表取締役会長兼社長)

「頑張る健康から、楽しい健康へ」 2019年度スマート・ライフ・プロジェクト

本イベントは、厚生労働省が2011年度から推進する健康寿命延伸に向けた国民運動「スマート・ライフ・プロジェクト」の一環として実施されました。はじめに2019年度のスマート・ライフ・プロジェクトの活動紹介が行われ、オフィシャルキャラクターに就任した狂言師・野村萬斎氏から「頑張る健康から、楽しい健康へ。新しい時代のスマート・ライフ・プロジェクトに、ぜひご期待ください」とのメッセージが届けられました。

続いて主催者挨拶に立った根本匠厚生労働大臣から、「厚生労働省では5月31日の『世界禁煙デー』から6月6日までの一週間を『禁煙週間』に定めています。『2020年、受動喫煙のない社会を目指して ~たばこの煙から子ども達をまもろう~』をテーマにさまざまな取り組みを推進しており、国民の皆さまにたばこと健康の問題に理解を深めていただくとともに、受動喫煙防止にもご協力いただきたい」と、禁煙の普及啓発活動に対する理解と協力を求めました。

トークセッション 〜禁煙に必要なのは、周囲の応援と協力〜

トークセッションでは、ロート製薬株式会社 代表取締役会長兼社長の山田邦雄氏、株式会社すかいらーくホールディングス 代表取締役会長兼社長の谷真氏、厚生労働省の武井貞治健康局健康課長が登壇。禁煙に関する調査結果が報告された後、両社の禁煙の取り組みが紹介されました。

左から 武井貞治氏(厚生労働省 健康局健康課長)
山田邦雄氏(ロート製薬株式会社 代表取締役会長兼社長)
谷真氏(株式会社すかいらーくホールディングス 代表取締役会長兼社長)

「ロート製薬では以前から禁煙活動に熱心に取り組んでいたものの、ここ数年は喫煙者の減少率がやや頭打ちになっていました。そこで、2020年までに喫煙率をゼロにするという目標を掲げ、『全員卒煙』を目指すことにしました。重視したのは、たばこを悪いものとして強調するよりも、たばこを辞めると周りが喜ぶというポジティブな面を強調すること。禁煙挑戦者を募り、競馬に見たててみんなで応援する『卒煙ダービー』というイベントを開催し、周囲の応援を受けながら禁煙を目指しました」と、ロート製薬会長兼社長の山田氏。

「全員卒煙」を目指す自社の取り組みについて語る山田邦雄氏(ロート製薬株式会社 代表取締役会長兼社長)

すかいらーくホールディングス会長兼社長の谷氏は、外食チェーンの経営者としての視点から、受動喫煙の問題を指摘。自社の取り組みについても次のように語りました。

「当社では店舗の完全禁煙を進めているものの、一部店舗は分煙。そこで課題となっているのが、スタッフが喫煙ルームで被る受動喫煙です。スタッフ自身はたばこを吸わないのに、健康被害を受けてしまうわけです。当社には約10万人の従業員が働いていており、そのうち約3万人が未成年者です。健康な従業員がいてこそ良いサービスが提供できるという信念に基づいて、法律に先駆けて全店舗の全面禁煙に踏み切りました」

すかいらーくホールディングスでは社員の禁煙活動も積極的に推進。「禁煙は家族や同僚などのサポートが不可欠」との考えのもと、会長兼社長自身が喫煙者一人ひとりの家族宛に、禁煙の協力を仰ぐ手紙を送っていると言います。

店舗の全面禁煙についての意図を語る谷真氏(株式会社すかいらーくホールディングス 代表取締役会長兼社長)

続いて、厚生労働省の武井貞治健康局健康課長がたばこに関する調査データ(国立研究開発法人国立がん研究所「家族のたばこについて国民意識アンケート調査報告書」)を紹介し、今後の禁煙普及啓発活動について語りました。

「この調査によれば、喫煙者を含めても7割以上の人が『自分の子供にたばこを吸ってほしくない』と回答しています。とはいえ、家族から喫煙者に対して『禁煙してほしい』と言うのは難しい面があります。企業内でイベント感覚で禁煙に挑戦したり、経営トップから手紙をもらえたりすることは家族にとってもうれしいと思います。二社のすばらしい取り組みを世間に広く知ってもらうよう、広報活動もさらに強化していきたい」

「二社の取り組みを参考に、それぞれの企業に合った禁煙活動に挑戦してほしい」 と話す武井貞治氏(厚生労働省健康局健康課長)

いつも一緒の相方ですから、ずっと健康でいてほしい

イベント後半には、お笑い芸人の小峠英二氏が登場。体を張ったパフォーマンスで全国に禁煙をアピールしました。
真っ赤な全身タイツで禁煙マークを完成させた小峠氏は、愛煙家であるコンビの相方について聞かれ、「あいつは吸うどころじゃない、たばこを食ってます!」と会場を笑わせつつ、「ずっとコンビとして続けていくために禁煙してくれたらうれしい」とエールを送りました。

禁煙を訴える小峠英二氏(お笑いコンビ「バイきんぐ」)

最後に、厚生労働省の吉永和生大臣官房審議官と小峠氏、受動喫煙対策推進マスコットであるけむいモンのフォトセッションが行われ、「世界禁煙デー記念イベント」は幕を閉じました。

(左から)吉永和生氏(厚生労働省 大臣官房審議官)、小峠英二氏(お笑いコンビ「バイきんぐ」)、けむいモン

当日の発表資料: