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心疾患

心臓に何らかの障害が起き、それにより血液の循環不全によって引き起こされる病気を心疾患といいます。心疾患は日本人の死因の第2位、特に心筋梗塞は突然死の最大の原因といわれています。

心疾患とは

心疾患とは

心疾患には、脈の乱れを起こす病気(不整脈)や先天性の心臓病、心筋や心膜の病気などさまざまななものがあります。その中で生活習慣が原因のものが虚血性心疾患です。
虚血性心疾患は、冠状動脈が動脈硬化のために細くなってしまい、心臓を動かしている心筋に酸素や栄養が十分に行き渡らなくなることが原因です。
そのため、心筋が一時的に血液不足になって胸に痛みを引き起こしたり(狭心症)、完全に血管が詰まってしまい、胸に激烈な痛みを生じたりといった症状があります(心筋梗塞)。
なお、高齢者や糖尿病患者などでは、狭心症や心筋梗塞を発症しても痛みを感じない場合もあり、原因不明の不整脈や倦怠感などを訴える人もいます。

心疾患とは

日本人と心疾患

人口動態統計によると、平成26年の心疾患による死亡数は約19.7万人であり、全死因の約15.5%です(死亡原因の第2位)。また平成26年の死亡率をみると、心疾患全体で157.0(人口10万人対)であり、そのうち虚血性心疾患が 58.9(男性 68.7、女性 49.6)、心不全が57.1(男性 44.1、女性 69.5)となっています

心臓の働きが悪くなり、血液がうまく流れない状態です。原因として、心臓弁膜症のほかに高血圧や虚血性心疾患などがあります。

狭心症と心筋梗塞

狭心症

普段は無症状なのに、冠状動脈が細いため、運動やストレスがかかったときなど心筋の酸素消費量が高まったときに必要な血流が得られず、虚血性の痛みが出現するのを狭心症といいます。また動脈硬化ではなく、冠状動脈のけいれんによって起こるタイプもあります。しかし安静にしていると自然に痛みは消失し、普通は15分以上続くことはありません。

狭心症

心筋梗塞

心筋梗塞

突然、冠状動脈が閉塞して激烈な痛みが30分以上続くと心筋梗塞が疑われます。これはすぐに救急搬送しないと即、命に関わる病気であり、突然死の最大の原因と考えられています。なお、心筋梗塞の発症以前に狭心症の既往歴を有している場合もありますが、いきなり心筋梗塞を発症することもあります。

もっと詳しく知りたい方へ

こちらで、理解をより深めることができます。

循環器病情報サービス(虚血性心疾患)(独立行政法人国立循環器病研究センター)