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たばこ

長年たばこを吸い続けていても、禁煙するのに遅過ぎることはありません。たばこをやめれば24時間以内に心臓発作の危険性が減り、1年後には肺機能の改善がみられ、5年後以降は肺がんの危険性も低下し始めるなど確実に健康の改善につながります。
また既に病気を持っている方でも禁煙をすれば健康改善効果が期待できますので、病気の予防だけではなく一病息災のためにも大切です。

たばこの健康への影響

たばこの煙がからだによくないというのは、皆さんご存知のことだと思います。
しかし、実際にどのくらい健康に影響を及ぼすかについて、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。

たばこの影響は全身へ

たばこの影響というと、肺がんなどの呼吸器に関する病気を思い浮かべる方が多いと思いますが、たばこの害は全身へ及んでいます。

特に、がん、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、COPD(慢性閉塞性肺疾患)はたばこの影響が大きく、喫煙関連三大疾患とよばれています。

たばこが原因の主な健康障害

たばこが原因の主な健康障害

日本人と喫煙

日本人の20.1%、およそ2,200万人がたばこを吸っています(平成23年現在)。
そして、年間の全死亡者数の約1割(平成22年)に相当する約129,000人が自分の意思でたばこを吸って(能動喫煙)、死亡しており、他人のたばこの煙が原因(受動喫煙)で約6,800人が死亡していると推計されています。このように、たばこは日本人の健康に重大な影響を与えています。

たばこの煙はなぜ悪い?

たばこの煙には、ニコチンやタールをはじめとした非常に多くの有害物質が含まれています。これらの物質が、DNAに傷をつけたり、細胞に炎症を起こしたり、活性酸素を生じさせたりとからだにさまざまな悪影響を及ぼし、病気を引き起こします。

たばこの有害物質

たばこの有害物質

受動喫煙を防ぎましょう

たばこの有害物質は、喫煙者が吸い込む煙よりも、たばこから立ち上る煙(副流煙)の方に多く含まれています。たばこの煙は、自分だけではなく、自分のまわりにいる大切な人たちの健康まで影響を及ぼします。そのため、家庭や職場を禁煙にすることはもちろん、外出の際は禁煙の飲食店を選ぶなど、たばこの煙にさらされないように工夫をしましょう。

たばこを吸わない女性の肺がんリスク

喫煙している男性の妻の肺がんによる死亡率は、喫煙しない男性の妻より高い

家族の健康を守るために

家族の健康を守るために

たばこの煙は、妊娠合併症(自然流産、早産、子宮外妊娠など)の危険性を高めるだけでなく、子どもの低体重、出生後の乳幼児突然死症候群の危険性も高め、妊娠中だけではなく、生まれてからも子どもの健康に悪影響を与えます。
妊娠中のお母さんがたばこを吸わなくても、まわりの人が吸っていれば受動喫煙によって、赤ちゃんはダメージを受けます。子どもや家族の健康を守るためには、妊婦さん本人だけではなく、家族みんなが禁煙をすることが必要です。

喫煙と低出生体重児のリスク

親が喫煙者の場合、低出生体重児のリスクが高くなる

たばこはなぜやめられない?

たばこが健康を損なうものであることはよく知られているため、たばこを吸っている人の4割近くが禁煙を希望しています。しかし、たばこに含まれているニコチンには依存性があり、たばこをやめたくても自分の意志だけでやめるのは難しいことも多いのです。

ニコチンに依存するサイクル

ニコチンに依存するサイクル

チェックしてみましょう ニコチン依存症ではありませんか?

以下の質問でニコチン依存度がわかります。合計が5点以上の場合は、ニコチン依存症と診断されます。

ニコチン依存症テスト(TDS)

たばこをやめるには

たばこをやめるのが、自分の意志だけでは難しい場合には、禁煙補助薬の力を借りたり、医療機関で禁煙治療を受けることで、より確実に禁煙に取り組むことができます。

禁煙の方法

禁煙の方法

禁煙治療には健康保健が適用される場合も

禁煙治療には健康保健が適用される場合も

医療機関を利用して禁煙に取り組もうとする場合には、「禁煙外来」のある医療機関を受診します。禁煙治療の費用は、ニコチン依存症と診断されるなどの一定の条件を満たす場合には、自費ではなく保険診療で受診することができ、治療費の負担が軽くなります。

健康保健適用の条件

① 現在たばこを吸っていて、ただちに禁煙しようと考えている。
② ニコチン依存症のテストの結果が5点以上。
③ 1日平均喫煙本数 × 喫煙年数が200以上。
  例:1日平均20本のたばこを30年以吸っている人の場合は、20本×30年=600となります。
④ 禁煙治療を開始する際に、医療機関で禁煙治療の同意書に同意できる。

※過去に禁煙治療で健康保険の適用を受けた方は、前回の初診日から1年経過しないうちは自由診療となります。

もっと詳しく知りたい方へ

こちらで、より理解を深めることができます。

政府インターネットテレビ(内閣府)
「たばこの煙の恐ろしさ 吸ってる人にも吸わない人にも知ってもらいたいこと」
e-ヘルスネット〔情報提供〕(喫煙)(厚生労働省)