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- COPD(慢性閉塞性肺疾患)
慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん/COPD:Chronic ObstructivePulmonary Disease)は、主に長年の喫煙習慣が原因で発症し、呼吸機能が低下していく肺の病気です。以前は「慢性気管支炎」、「肺気腫」と別々によばれていましたが、この2つを総称して「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」とよばれています。
COPDって、どんな病気?
COPDはたばこなどに含まれる有害化学物質を長年吸い込むことで、気管支に慢性的な炎症が生じたり、肺胞*(はいほう)が少しずつ破壊されていく病気です。その結果、肺の機能が気づかないうちに蝕まれていき、からだが酸素欠乏になる病気です。
COPDの肺の様子は?
肺の中にある肺胞は酸素と二酸化炭素の交換をしています。
COPDの肺では、肺胞が壊れ、肺気腫になります。肺気腫の部分ではガス交換がうまくできません。
また、空気の通り道である気管支が狭くなり、吸った息をうまく吐き出せなくなります。
* 肺胞とは、吸い込んだ息が、気管支を通過し最後に到達する肺の奥にある小さな袋です。大人には2億個くらいの肺胞があるといわれており、仮に全部の肺胞を広げるとその面積はテニスコートのサービスコートくらいになります。この一つひとつの肺胞は毛細血管に包まれており、血液中の二酸化炭素と酸素を入れ替えるガス交換が行われます。
COPDの原因は?
COPDの主原因はたばこ(患者の90%が喫煙者!)であることから「肺の生活習慣病」ともいわれています。
WHO(世界保健機関)によれば、2005年段階で、世界中で500万人がCOPDにより死亡しています。
厚生労働省や日本呼吸器学会などの統計によると、日本国内では2007年に14,907人が亡くなっており、死亡原因の第10位となっています。国内の潜在的な患者数は500万人いると推計され、年々増えています。
COPDの症状は?
肺が炎症を起こし、呼吸がしにくくなる
この病気の恐ろしいのは「初期は無症状で、ゆっくりと進行し、しかももとどおりには治らない」ということです。現代の医学では、一度壊れてしまった肺胞をもとどおりにする治療はありません。
重症化を防ぐには
COPDになると、肺の機能は徐々に低下していきますので、早期に診断し、すぐに禁煙をすることが必要です。さらに適切な治療をほどこすことで、悪化をできる限り食い止めることができます。
COPDはどうやって診断するの?
COPDが疑わしいかどうかは、内科の中でも呼吸器(こきゅうき)内科を専門にしている病院で、スパイロメーターという機械を用いて、肺機能検査を受ければ、簡単にわかります。
スパイロメーターを用いて、どれだけ多くの空気(息)を吸い込むことができ、どれだけ大量にすばやく吐き出せるか調べることができる
もっと詳しく知りたい方へ
こちらで、理解をより深めることができます。