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婦人科受診のトリセツ 男性編婦人科…産婦人科、産科・婦人科、女性外科など
女性の健康について、男性や周囲の方々にも知っていただきたいこと
1982年東京大学医学部卒業、東京大学医学部附属病院産婦人科助手、米国シアトル市フレッドハッチンソン癌研究所研究員、東京大学医学部附属病院講師、東京大学大学院医学系研究科産婦人科学助教授(准教授)、同教授を経て、2021年現職。
日本学術会議第二部会員、日本産科婦人科学会監事、日本生殖免疫学会常任理事、日本産婦人科乳腺医学会常務理事、日本不育症学会理事、公益財団法人母子健康協会理事、東京都周産期医療協議会会長、最高裁判所医事関係訴訟委員会委員など。

- 女性特有の悩みって、どんな悩みだろう?
- 女性の悩みは、ライフステージによって大きく変化します。

男性と女性では身体の悩みが異なります。男女が互いに心地よく生活するためには、女性や男性特有の悩みを正しく知ることが大切です。女性の身体は、生涯を通じて女性ホルモンの影響を受けて大きく変化します。そのため、ライフステージによって、かかりやすい病気や症状が違ってくるのです。
思春期から性成熟期にかけては、月経痛、月経前症候群(PMS)、子宮内膜症、子宮筋腫といった女性ホルモンやその不調が原因の病気や症状が見られます。また、20代から40代にかけては、妊娠、出産期の身体の変化や不妊などの悩みも増えてきます。
さらに更年期になると、女性ホルモンの減少によって、ほてりや冷え、不眠、うつといった更年期障害の症状が見られます。
また更年期障害は、女性だけでなく男性にも見られることがあります。男性ホルモンの減少によって「集中力の低下」「筋力低下」「不眠」といったさまざまな症状があらわれるのです。男性の更年期障害については、主に泌尿器科や内科で診断・治療が行われています。症状によっては、精神科、整形外科等の受診が必要となる場合も。気になる症状がある場合には、是非受診してみましょう。
- 女性たちは、どんなときに困っているんだろう?
- 女性特有の悩みから、仕事に支障がでることも!

働く女性の多くは、月経、妊娠、出産、更年期など、ライフステージごとにさまざまな女性特有の悩みを抱えており、それらが仕事の質にも影響することが明らかになっています。日本医療政策機構の調査によると、婦人科疾患による経済的な損失が2.3兆円に上ることや、子宮頸がん検診や乳がん検診の受診率が諸外国に比べて低いことなどがわかっています。
女性が社会で活躍するためには、女性のみでなく、男性も含めた職場全体での理解・支援が欠かせません。職場全体で、女性特有の健康課題を認識し、希望する時に休暇や時短勤務などがとりやすい環境の整備、子宮頸がん検診や乳がん検診の受診をしやすくするなど、女性特有の悩みに対応した制度やサポート体制を整えて行くことが必要とされています。
働く女性の健康に対する具体的な支援情報や、企業の取り組み例などについては、こちらを参考にしてください。
- 男性にもできるサポートって何があるんだろう?
- まずは悩みに耳を傾けて。休める環境をつくることも大切なサポートの一つ。

パートナーや家族など大切な人の様子がいつもと違うようなら、まずはゆっくりと心や身体の状態について話を聴いてあげましょう。
生理痛や更年期症状など体調面での悩みを抱えているようであれば、本ホームページや、症状についてのセルフチェックをご紹介ください。
セルフチェックの結果、受診が推奨される場合や、体調が悪そうな時には、我慢せず早めに受診するようお勧めしてみてください。
またそのようなときには、いつもより家事を積極的に行うなど、休める環境をつくることも大切なサポートの一つです。お互いに気づかいながら、一緒に生活しやすい環境を作っていきましょう。